本記事では、Google WorkspaceのGoogleフォームとGoogleデータポータルを主に活用して、「社内の声というビッグデータを吸い上げて可視化する」というアプリケーションの開発を行った事例についてご紹介をいたします。
【お客様の課題】
「社員の意見や要望を、Google Workspaceの機能を利用して吸い上げ可視化したい。」というご相談をお客様から頂き、アプリケーションの開発検討を行いました。
また上記を行うことで、「導入したGoogle Workspaceの利活用促進もしたい」と考えていらっしゃいました。
【課題へのアプローチ】
Google関連の機能を活用して、社員からデータを入力して貰う、入力されたデータを蓄積し可視化を行う、という一連の実装について以下のようなサービス構成を考えました。
- 入力インタフェース:Googleフォーム
- 可視化プラットフォーム:Googleデータポータル
- 入力データの蓄積先:CloudSQL、BigQuery
【アプリケーション概要】
〈アプリケーションの機能〉
- Googleフォームから社員が「声」を投稿(構成図 1.)
- 投稿された「声」のデータをGoogle Apps Scriptで処理し、CloudSQLに蓄積(構成図 2.,3.)
- CloudSQLに蓄積されたデータを定期的にBigQueryにロード(構成図 4.)
- BigQueryに蓄積された「声」のデータをDataPortalで表示(構成図 5.,6.)
〈アプリケーションの構成〉
※上記ではCloudSQLやBigQueryといったGoogle Cloudの機能も利用しているため、別途Google Cloudの運用費用が必要となります。
〈アプリケーションの特色〉
Googleフォーム、スプレッドシート、Googleデータポータルのサービスの組み合わせだけでもデータの入力・蓄積・可視化を行うことは出来ますが、スプレッドシートには「1ファイルあたり最大500万セルまで」というデータ量の上限が存在するため、1日に数千・数万件のデータが投稿されるようなアプリケーションには耐えられません。また、Googleデータポータルも大容量のデータや複雑なクエリを使った場合、表示が完了するまでにとても時間がかかります。
今回の構成では、GoogleデータポータルのデータソースへのBigQueryの採用やキャッシュ機能(BI Engine)の活用によって、大容量のデータや複雑なクエリ利用時も高速で表示が出来るような構成としました。
また、BigQueryにデータが蓄積されているため、蓄積されたデータの分析やAI・機械学習といった次のステップへのデータ活用も容易に出来るような仕組みとなっています。
【アプリケーション構築後の結果】
今回のアプリケーション開発を行ったことで、社内の声を可視化しビジネスに活用することが出来るようになった、とお客様から喜びの声を頂けました。
このように当社ではGoogle関連サービスを利用したアプリケーション開発を行い、Google Workspaceをより便利に利用頂けるようなお手伝いをしています。Google Workspaceを利用する上でのお困りごとなどがあればお気軽にご相談下さい。
上記の記事に関してご質問ございましたら、お問い合わせください。