Google WorkspaceにAIアシスタント「Gemini」が統合され、Google スライドでの業務の効率化ができる可能性が出てきました。
本記事では、GeminiのGoogleスライド連携（Gemini in Googleスライド）でできることを検証結果に基づきご紹介します。
プレゼンテーションの添削や要約、コンテンツ作成など具体的な活用例や、またGeminiがまだ苦手なことも含めてご紹介いたします。
【目次】
検証結果一覧
【検証結果 No.4】Geminiで資料の誤字脱字チェック！
(1) 資料内の誤字脱字を確認する
【検証結果 No.5,6】Googleスライド本文の要約をする
(1) Googleスライドの全体の要約をする
(2) 内容を絞った要約をする
【検証結果 No.7,8,10】Geminiがまだ苦手なこと
(1) Googleスプレッドシートの内容を引用してGoogleスライドを作成
(2) 資料の作成
(3) Googleスプレッドシートの内容を引用してGoogleスライドを作成
まとめ：Gemini in Googleスライドで業務を劇的に効率化！
＜ご紹介するのはこちらのサイドパネルでの検証結果です＞
検証結果一覧
Gemini in Googleスライド においてどんなことができるのかを検証し、カテゴリ別に検証内容・指示文・結果・評価をまとめました。
| No. |
検証内容詳細 |
結果 |
評価 |
|
1 |
検索：Googleスライドの内容から目的の情報を検索する 「スライドから構成図を検索して」 前提：Googleスライド内に構成図が記載されている資料を使用する |
・構成図が記載されているページを提示される |
〇 |
| 2 |
検索：Googleスライドの内容から目的の情報を検索する 「スライドからスケジュールを検索して」 前提： ①Googleスライド内にスケジュールのガントチャートが記載されている資料を使用する ②Googleスライド内にスケジュールが記載されている資料を使用する |
・①ガントチャートが記載されているページが提示される ・②スケジュールが記載されているページとそのページに記載されているスケジュールの詳細が提示される |
〇 |
| 3 |
検索：Googleスライドの内容から目的の情報を検索する 「スライドから納品物は何か教えて」 前提：Googleスライド内に納品物が記載されている資料を使用する |
・納品物として記載されているものが提示される ・納品物の形式やフォーマットが記載されていれば合わせて提示される |
〇 |
| 4 |
検索：誤字脱字を検索し一覧化する |
・誤字脱字の一覧が提示される ・誤字脱字に対して言い回しや具体性が必要な部分の指摘が提示される |
〇 |
| 5 |
要約：Googleスライドの内容を要約する 「この資料の内容を要約して」 前提：プロジェクトのキックオフ/クロージング資料を使用する |
・資料の内容が箇条書きで要約される |
〇 |
| 6 |
要約：Googleスライドの内容から要点を絞って要約する
前提：5と同様の資料を使用する |
・5で要約された内容から、改善点に絞った内容が提示される | 〇 |
| 7 |
作成：表を作成しスライドに追加する
案件名：テスト 金額：2,000,000 その他：特に記載無し」 |
・Geminiサイドパネルに表は作成される ・スライドに表を挿入することはできない |
△ |
| 8 |
作成：Geminiの使い方についての資料を作成する
|
・外部リンクへの誘導のみ提示される |
✖ |
| 9 |
作成：トピックを変えて資料を作成する 「プロジェクトの目標工数に対して実績工数が超過しないようにするための改善点を提案するスライドを作成して」 |
・Geminiがトピックに沿ったスライドを作成する ・内容に問題無い場合にはそのままスライドを挿入できる |
〇 |
| 10 |
転記：Googleスプレッドシートで作られたスケジュールをGoogleスライドに再作成する |
・リクエストに答えられないと回答される |
✖ |
本記事では、上記の検証結果No.4,5,6,7,8,10 についてより詳しく検証結果をご紹介します。
【検証結果 No.4】Geminiで資料の誤字脱字チェック！
GeminiにGoogleスライドの誤字脱字の確認を任せてみます。
(1) 資料内の誤字脱字を確認する
Googleスライドのサイドパネルに、以下の指示を入力します。
「誤字脱字があれば一覧で教えて」
生成された内容がこちらです。
Googleスライドの内容に対して、どのページに誤字脱字があるか提示してくれます。
また誤字脱字に対する修正内容も自然な表現となっています。
Geminiを使えば、スライドの校正作業の効率を向上させることが可能です。
【検証結果 No.5,6】Googleスライド本文の要約をする
Googleスライドの要約をGeminiにしてもらいました。
使用するGoogleスライドにはプロジェクトの目的や目標工数、担当者のスキル確認表などが記載されています。
(1) Googleスライドの全体の要約をする
Googleスライドのサイドパネルに、以下の指示を入力します。
「この資料の内容を要約して」
サイドパネルに指示を入力し生成された内容が以下です。
結果、指示した通りにスライドの内容が要約されました。
要約の内容に齟齬もなく、項目ごとに箇条書きで内容を提示してくれます。
Geminiを利用してGoogleスライドの内容を短い時間で大まかに把握することが可能です。
(2) 内容を絞った要約をする
特定の内容についての要約がほしい場合には、以下の様に提示をするとよいでしょう。
「改善点について要約して」
指示に沿って、改善点に絞った要約が生成されました。
(1)と合わせて、スライドにある情報を取捨選択しながら効率的に読み解くことが可能です。
【検証結果 No.7,8,10】Geminiがまだ苦手なこと
別資料の内容を参照しGoogleスライドへの資料作成や、表やグラフを作成することは現状では難しいと言わざるえません。
(1) Googleスプレッドシートの内容を引用してGoogleスライドを作成
Googleスライドのサイドパネルに、以下の指示を入力します。
「以下の内容の表をスライドに追加して
案件名：テスト
金額：2,000,000
その他：特になし」
サイドパネルに指示を入力し生成された内容が以下です。
次に、何度か同じ指示文で表を出力するように指示してみます。
「以下の内容の表をスライドに追加して
案件名：テスト
金額：2,000,000
その他：特になし」
2回目の結果は下記になります。
3回目の結果は下記になります。
何度か繰り返した結果としては、自動生成された添付画像と共に入力内容が記載されたページを作成してくれますが、作成をするごとにフォーマットや出力画像が異なります。
望んだフォーマットや形式に沿ったスライドを作成することはできないため、毎回同じ形式のファイルを作成することは難しいようです。
(2) 資料の作成
Googleスライドのサイドパネルに、以下の指示を入力します。
「Geminiの使い方についてスライドを作成して」
サイドパネルに指示を入力し生成された内容が以下です。
サイドパネル上でGeminiの使い方についての回答はしてくれますが、スライドの作成は行ってくれません。
次は、資料の内容を変えて作成を指示してみます。
「プロジェクトの目標工数に対して実績工数が超過しないようにするための改善点を提案するスライドを作成して」
サイドパネルに指示を入力し生成された内容が以下です。
1回目
2回目の結果は下記になります。
3回目の結果は下記になります。
フォーマットや本文の内容は(1)同様に毎回異なりますが、トピックに沿ったスライドを作成してくれました。
指示する内容次第で作成できる資料とできない資料があることがわかりました。
フォーマットや形式にとらわれないプレゼンテーションやコンテンツの作成をする場合にはGeminiを利用して作業を短縮することが可能なようです。
(3) Googleスプレッドシートの内容を引用してGoogleスライドを作成
以下に用意したGoogleスプレッドシートの内容をGoogleスライド内に引用できるか試してみましょう。
「[<@Googleドライブ上の資料URL>]からスケジュールを作成して」
と指示をしてみます。
サイドパネルに指示を入力し生成された内容が以下です。
このように、「このリクエストにはお応えできません。他にお手伝いできることはありますか？」と表示されてしまいました。
現状、Geminiを利用した表やグラフの作成はできないようです。
まとめ：Gemini in Googleスライドで業務を劇的に効率化！
今回の検証で分かったGemini in Googleスライドの機能のポイントは以下の通りです。
✔ Googleスライド内の誤字脱字チェックが可能
✔ スライドの要約が簡単
✔ フォーマットや形式にとらわれない資料であれば簡単に作成可能
△ Geminiを利用してフォーマットを統一したスライド、表やグラフをスライド内に作成することは現状難しい
Googleスライドでの業務を劇的に効率化するGemini。資料作成の補助として活用すれば、時間削減が可能です。
弊社では、Gemini を含む GoogleWorkspace 全般の導入・運用サポートをご提供しております。
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【参考情報】
Gemini in Google スライドを活用する
※本記事の情報及びスライド内の画像は 2025/04 時点での仕様のものです。
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