開発エンジニアのNAHO.Sです。
以前のシリーズ「【技術ブログ】オリジナルのWeb API 設計の知識」では、Web APIの基本概念や設計時に考慮すべきポイントについてご紹介しました。
今回は、API設計を効率化・標準化する上で非常に有用な「OpenAPI」についてご紹介いたします。本記事では第1弾として、OpenAPIの基本概念とできることをご説明します。
1. OpenAPI とは?
おさらいにはなりますが、 Web APIのURI(Uniform Resource Identifier)を設計する際は以下のようなルールが推奨されています。
- 短くて入力しやすいURI
- 人間が読んで理解できるURI
- 大文字小文字が混在していないURI
- サーバー側のアーキテクチャが反映されていないURI
- ルールが統一されたURI
(詳しくは「【技術ブログ】オリジナルのWeb API 設計の知識 vol.2 :エンドポイント設計 > 2.1. URI設計の原則」をご参照ください。)
こういった設計のベストプラクティスを文書化し、機械可読な形式で定義できる標準仕様が「OpenAPI」です。
現在、多くのWeb APIがOpenAPI形式に基づいて設計・公開されており、REST APIの仕様を記述するためのフォーマットとして広く利用されています。
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◆Point:OpenAPIとSwagger
もともと Swagger がOpenAPI仕様の前身でしたが、現在は OpenAPI が仕様名称となり、Swagger はその実装ツールという立ち位置になっています。 |
2. OpenAPI でできること
OpenAPIを活用することで、API開発の効率化・品質向上・ドキュメントの自動化が可能となります。
具体的には以下のことに活用が可能です。
- API仕様を統一的かつ機械可読な形式で記述
- ドキュメントの自動生成
- コードの自動生成
- モックAPI・テストケースの作成
それぞれについて説明していきます。
2.1. APIの仕様を統一的かつ機械可読な形式で記述
OpenAPIではAPI仕様(エンドポイント、パラメータ、レスポンスなど)をJSONまたはYAML形式で記述します。
このファイルは「OpenAPI定義書」「API仕様書」「OpenAPI Specification」などと呼ばれ、人にも機械にもわかりやすい形でAPI仕様を共有・管理することができます。
2.2. ドキュメントの自動生成
OpenAPI定義書から、ユーザー向けにわかりやすいAPIドキュメントを自動生成できます。
利用するツールによって特徴やできることが異なるため、目的に応じて選択することが重要です。
主なツールとして、2つご紹介いたします。
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Swagger UI
Swaggerツールセットの1つで、ブラウザ上でAPIを確認したり、双方向に試すことが可能な動的なドキュメントを提供します。- エンドポイント一覧やパラメータを視覚的に確認可能
- 実際にリクエストを送信し、APIの動作を試すことも可能
- 「Swagger Viewer」など、VSCodeの拡張機能も豊富
「Swagger Editor」を使って、ブラウザ上で簡単に動作を試してみることもできます。
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ReDoc
ReDocは、見た目を重視した静的なAPIドキュメント生成ツールです。- デザイン性が高く、外部向けに公開するAPIに適している
- カスタマイズ性が高い(CSSなどで見た目の調整が可能)
※「ReDoc」はAPIドキュメントの閲覧に特化しており、実際のリクエスト送信などの動的なテスト機能は提供していません。
2.3. コードの自動生成
OpenAPI定義書をもとに、以下のようなコードを自動生成できます。
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クライアントコード
- クライアントアプリケーションがAPIを呼び出す側のコード
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Python、Java、JavaScriptなど、多くのプログラミング言語に対応
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サーバースタブ
- サーバー側のAPIの仮実装(モック)コード
- バックエンド開発を効率化し、フロントエンドとバックエンドの連携を容易にすることが可能
代表的なツールに「OpenAPI Generator」があります。
コマンドを実行するだけでコードの生成が可能となるため、手作業によるコーディング時間を大幅に削減できます。
2.4. モックAPI・テストケースの作成
OpenAPIを使うことで、APIの完成前に挙動を確認できるモック環境や、テストの自動化も可能です。
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モックAPIの作成
OpenAPI定義書を活用して、仮のレスポンスを返すモックAPIを構築できます。
バックエンドが未完成でもフロントエンド開発を進められるため、開発効率の向上に役立ちます。
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テストケースの自動生成
OpenAPI定義書に基づき、APIの動作確認やリグレッションテストのためのテストケースを自動で生成できます。
開発後の検証作業の自動化・品質向上にも寄与します。
まとめ
今回の記事では、API設計を標準化・効率化するための「OpenAPI」についてご紹介しました。
OpenAPIは、APIの仕様を標準化・可視化し、開発プロセス全体の効率化と品質向上に貢献する非常に有用な仕組みです。
また、OpenAPI定義書を作成することでコードやテストケースを自動生成することが可能となるため、開発時の工数削減にもつながります。
次の記事では、実際にOpenAPI定義をどのように記述するのか、基本構造や記述例を交えてご紹介いたします。
※本記事の情報および画像は 2025/08/20 時点での仕様のものです。
上記の記事に関してご質問ございましたら、お問い合わせください。