Google Workspace のコアサービスとして利用が可能になった AI アシスタント「NotebookLM」。
この NotebookLM はそもそもどのようなものなのか、どのように使うのかをご紹介します。
画面の見方や基本的な使い方について、簡単にまとめております。NotebookLM の使い方に迷った際は、本記事が参考になれば幸いです。
NotebookLM の具体的な検証結果や活用方法については弊社とお取引のあるお客様限定の記事として公開しております。
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【目次】
そもそも NotebookLM とは?
NotebookLM Plus の画面構成
ノートブック 新規作成画面の説明
ノートブック選択・新規作成画面の説明
ソース追加画面の説明
ノートブック - ソースパネルの説明
ノートブック - チャットパネルの説明
チャット設定の説明
ノートブック - Studioパネルの説明
ノートブック - その他機能(アナリティクス・共有)・設定の説明
NotebookLM Plus の基本機能
1. 資料の要約・分析機能
2. 資料を基にした質問回答機能
3. 共有機能
まとめ: NotebookLM Plus を活用して業務を劇的に効率化!
そもそも NotebookLM とは?
初めに、 NotebookLM がどのようなサービスなのかをご紹介します。
NotebookLM とは、ユーザーがアップロードした文書やサイトなどの資料を基に、 AI がカスタマイズされた知識アシスタントとして機能するサービスです。
インターネット上から情報を取得するのではなく、アップロードした資料のみを回答の情報源とする点が NotebookLM の特徴です。
Google Workspace アカウントでは、通常の NotebookLM ではなく NotebookLM Plus が利用できます。
NotebookLM Plus では、NotebookLM のすべての機能に加えて、共有オプションや分析機能を利用できます。
本記事では、 Google Workspace で利用できる NotebookLM Plus について紹介します。
NotebookLM Plus の画面構成
まずは NotebookLM Plus の画面についてご紹介します。
ノートブック 新規作成画面の説明
ノートブックがまだ 1 つも作成されていない場合に表示される画面です。
「ノートブック」とは NotebookLM Plus への指示を入力したり、メモを追加したりする作業スペースのようなものです。
・「作成」ボタン
「作成」ボタンをクリックすることで、ノートブックを作成することができます。
ユーザーはノートブック上で NotebookLM Plus を利用して様々な操作を行います。
また、ノートブックは複数作成することができるため、用途によってノートブックを使い分けることが可能です。
ノートブック選択・新規作成画面の説明
ノートブックが 1 つ以上作成されている場合に表示される画面です。
①「新規作成」ボタン
ノートブックを新規で追加作成することができます。
②既存のノートブック
既に作成済みのノートブックを選択することができます。
追加したソースや過去のチャットはそのまま残っているため、後からでも同じソースに対して操作を行ったり、チャット内容を確認することができます。
③表示変更ボタン
既存のノートブックの表示方法を アイコン形式・リスト形式 のいずれかで選択することができます。
④並べ替えプルダウン
既存のノートブックを 新しい順・タイトル のいずれかで並び替えることができます。
また、「共有アイテム」を選択すると他の人から共有されたノートブックのみが表示されます。
ソース追加画面の説明
新規でノートブックを作成した際・「ソース* を追加」ボタンをクリックした際に表示される画面です。
*ソース:情報の出所や引用元となるファイル
①ウェブからソースを検索
ソースとして追加したい Web ページをインターネットから検索して選択することができます。
②ソースをアップロード
ローカルに存在するファイルをソースとして追加することができます。
追加できるファイル形式は、 .pdf, .txt, .md, 音声ファイル(.mp3, .wav 等) です。
Excel 等をソースにしたい場合は、 PDF 形式にする必要があります。
③Google ドライブ
Google ドライブ上に保存されている Google ドキュメント・ Google スライドをソースとして追加することができます。
Google スプレッドシートや Google サイト等は追加対象外となります。
④リンク
Web ページや YouTube をソースとして追加することができます。
※Web ページ:
Web ページ上にあるテキストのみがソースとして追加されます。
また、有料記事や会員専用の Web ページ等のログインが必要なものは追加することができません。
※YouTube:
文字起こしされたテキストのみがソースとして追加されます。
また、限定公開の動画はソースとして追加することができません。
⑤テキストを貼り付ける
フリー入力のテキストボックスが表示され、入力したテキストをソースとして追加することができます。
ノートブック - ソースパネルの説明
ソースとして追加した資料の一覧が画像内のオレンジで囲ってある部分(ソースパネル)に表示されます。
①「ソースを追加」ボタン
ソース追加画面に遷移します。
②「ソースをアップロード」ボタン
ソース追加画面内の「ウェブからソースを検索」画面に遷移します。
③「ソースパネルを閉じる」ボタン
ソースパネルを最小化することができます。
ノートブック - チャットパネルの説明
追加したソースを基に、チャット形式で様々な操作を行うことができる画面がチャットパネルです。
ソースを追加すると追加したソースに関しての概要がデフォルトで表示されます。
また、入力したプロンプトとそれに対する結果が表示されます。
①「メモに保存」ボタン
デフォルトで表示されたソースの概要をメモとして保存することができます。
②「コピー」ボタン
デフォルトで表示されたソースの概要をクリップボードにコピーすることができます。
③「メモを追加」ボタン
メモを新規で作成することができます。
④「音声概要」ボタン
「2 人の AI ホストによる深掘り型のディスカッション」という形式で、ソースの概要を音声で作成することができます。
※現在は英語のみの対応となっており、ソースの概要が英語音声で作成されます。
⑤「マインドマップ」ボタン
追加したソースのマインドマップを作成することができます。
階層になっているドキュメントの整理や、アイデア出しの際の思考整理に利用することができます。
特にアイデア出し等に利用したメモをソースとして登録し、そのソースからマインドマップを作成して考慮漏れがないかどうかの確認をする、といったことに適しているかと思います。
※マインドマップイメージ
⑥プロンプト入力欄
NotebookLM Plus に対してチャット形式で指示を出すことができます。
⑦「チャット設定」ボタン
チャットの設定画面に遷移します。
チャット設定の説明
チャット設定画面では、プロンプトに対する結果チャットの設定をすることができます。
①会話のスタイル定義
NotebookLM Plus にどのような口調・立場・目的で会話してほしいかを事前に設定できるカスタマイズ機能です。
- デフォルト:一般的なブレインストーミングのタスク等に適しています。
- アナリスト:ビジネスの戦略等を練る際のアイデア出し等、意思決定のサポートに適しています。
-
ガイド:ナレッジベースやヘルプセンターとしてノートブックを利用する際に適しています。
※2025/04/15 時点では デフォルト・アナリスト・ガイド それぞれで回答内容に大きな差は見られません。 -
カスタム:フリー入力で AI の回答をカスタムすることができます。 Gem※ のような機能です。
例)中学生でも分かるように例を交えて回答してください
プロの編集者として、要点を簡潔にまとめてください
※Gem については別記事にて詳しくご紹介します。
②回答の長さ選択
NotebookLM Plus からの回答の長さを デフォルト・長め・短め から選択することができます。
背景情報や関連する詳細を含めた包括的な回答が欲しい場合は「長め」を、要点のみを簡潔にまとめた回答が欲しい場合は「短め」を選択するといったことが可能です。
ノートブック - Studioパネルの説明
Studioパネルでは表示された結果に対して、様々な操作を行うことができます。
①「音声概要カスタマイズ」ボタン
作成する音声概要について、特定のトピックに焦点を当てるようにカスタマイズすることができます。
②「音声概要生成」ボタン
「2 人の AI ホストによる深掘り型のディスカッション」という形式で、ソースの概要を音声で作成することができます。
※現在は英語のみの対応となっており、ソースの概要が英語音声で作成されます。
③「メモを追加」ボタン
新規でメモを作成することができます。
④「学習ガイド」ボタン
アップロードしたソースから、学習用に短答式問題・記述式問題・用語集を自動で作成することができます。
短答式問題については模範解答も併せて作成されます。
記述式問題は考察や説明をせよ、といった内容であるため模範解答は作成されません。
⑤「ブリーフィング・ドキュメント」ボタン
アップロードしたソースから、ブリーフィング・ドキュメント(要点をまとめたテキスト文)を自動で作成することができます。
作成したブリーフィング・ドキュメント自体をソースとして新しく追加することも可能です。
⑥「よくある質問」ボタン
アップロードしたソースから、想定される質問とその回答を抽出してよくある質問集を自動で作成することができます。
⑦「タイムライン」ボタン
アップロードしたソースから、タイムライン(操作手順やイベント発生を時系列にソート)や登場人物をまとめたものを自動で作成することができます。
⑧「Studioパネルを閉じる」ボタン
Studioパネルを最小化することができます。
ノートブック - その他機能(アナリティクス・共有)・設定の説明
作成したノートブックに対しての機能・設定を実行できる部分です。
①「アナリティクス」ボタン
過去 7 日間のノートブックの使用状況の分析を表示することができます。
使用状況は以下の 2 つを指標としています。
- クエリを実行したユーザー数( 1 日あたり)
- クエリの実行数( 1 日あたり)
分析情報を表示するには、該当のノートブックが 4 人以上に共有されている かつ 7 日以内にチャットでのアクティビティがある必要があります。
また、アナリティクスは約 24 時間ごとに更新されます。
※アナリティクスイメージ
②「共有」ボタン
ノートブックを他のユーザーに共有することができます。
共有することで、登録・作成したソースとメモを閲覧したり、 1 つのノートブックを共同で編集したりすることが可能になります。
共有については後述の「共有機能」を参照ください。
③「設定」ボタン
NotebookLM Plus についての Google 公式ヘルプサイトへのアクセスや、 NotebookLM Plus の画面設定(ライトモード・ダークモード)を行うことができます。
NotebookLM Plus の基本機能
NotebookLM Plus には大きく分けて以下の 3 つのような機能があります。
1. 資料の要約・分析機能
NotebookLM Plus では、追加したソースについて要約や分析を行うことが可能です。
資料の概要をすぐに表示することができるため、複数の資料内の情報をすばやく把握することができます。
2. 資料を基にした質問回答機能
NotebookLM Plus では、前述のように追加したソースのみから情報を取得してユーザーからの質問に回答します。
回答の際には出典が明記されるため、「何を基にした情報か」がすぐに分かります。
これにより、「誤った回答が他の AI アシスタントに比べて少ない」という点が NotebookLM Plus の優れている部分であると考えられます。
3. 共有機能
NotebookLM Plus では、ノートブックを他のユーザーと共有することができます。
①共有先メールアドレス入力欄
ノートブックを共有するユーザーのメールアドレスを入力します。
共有先として登録できるのは、同じ組織内のユーザー・グループのみです。 Google ドライブの共有設定には依存しません。
個人 Gmail アカウントでノートブックを作成した場合は「.gmail.com」以外の Google Workspace アカウントへの共有も可能ですが、共有上限は 50 人・グループへの共有はできません。
②「ユーザー通知」チェックボックス
チェックボックスにチェックを入れて「送信(共有)」ボタンをクリックすると、ノートブックが共有された旨のメールが共有先のユーザー宛に届きます。
※2025/04/15 時点では Google 側の不具合によりメール通知が届きません ※2025/05/07 不具合が解消され、共有先のユーザー宛にメールが届くようになりました
③権限設定
共有先のユーザーに与える権限を設定することができます。
- 閲覧者:ノートブック内のソースとメモ(自他問わずユーザーが作成したメモ・ NotebookLM Plus の回答を保存したメモ)を閲覧することができます。
- 編集者:ノートブック内のソースとメモの閲覧・追加・削除、他ユーザーへの共有をすることができます。
- アクセス権を取り消す:既に共有したユーザーの権限を取り消すことができます。
④「歓迎メッセージ」トグルボタン
歓迎メッセージを有効にするかどうかの設定をすることができます。
設定した歓迎メッセージは、アクセス先制限で「チャットのみ」を選択 かつ 「閲覧者」の権限が付与されているユーザーがノートブックを開いた際に、チャットパネルに表示されます。
⑤アクセス先制限
「閲覧者」の権限が付与されている共有先ユーザーが閲覧できる範囲を制御することができます。
- ノートブックすべて:チャット(プロンプトの入力)・ソースやメモの閲覧が可能です。
- チャットのみ:チャット(プロンプトの入力)のみが可能です。
⑥「リンクをコピー」ボタン
ノートブックのリンクを取得することができます。
取得したリンクより、アクセス権が付与されているユーザーは共有されたノートブックにアクセスすることができます。
アクセス権がないユーザーがこのリンクにアクセスした場合は、権限がない旨のメッセージが表示されます。
※2025/04/15 時点では Google 側の不具合により共有のメール通知が届かないため、こちらのリンクを共有先ユーザーに伝える必要があります ※2025/05/07 不具合解消済。ユーザーに通知メールを送らない場合はこちらのリンクを共有先ユーザーに伝える必要があります
まとめ: NotebookLM Plus を活用して業務を劇的に効率化!
本記事では、 NotebookLM Plus の基本的な使い方についてご紹介させていただきました。
業務を劇的に効率化する NotebookLM Plus 。
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【参考情報】
NotebookLM や NotebookLM Plus を使ってみる - NotebookLM ヘルプ
※本記事の情報およびスライド内の画像は 2025/05/07 時点での仕様のものです。
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