退職者のGoogle Workspace(以下、GWS)のユーザーを削除する前に、Googleドライブデータのオーナーを変更してから削除する、といった運用を手動でやっている、またはオーナー変更は行っていない、といったことは御座いますでしょうか。
削除するユーザーのGoogleドライブに格納されているデータ(対象のユーザーがオーナーのデータ)は、ユーザーを削除する前にオーナーを変更しておかなければ、ユーザー削除時に必要なデータも一緒に削除されてしまう、といった問題が発生してしまいます。けれども、管理者様が、対象ユーザーのデータをすべて手動でオーナー変更するのは手間がかかり大変です。
今回の記事では、退職者のGoogleドライブデータを指定ユーザーに変更後に、ユーザーを削除するように自動化したという事例をご紹介いたします。
【お客様の抱えていた課題】
- Googleドライブをユーザーに開放しているが、ユーザー削除時にデータも消えてしまうと困るので、どこかに退避したい。
- 退職者の情報は別のシステムから連携されてきたファイルデータをもとにユーザー削除の処理を行いたい。
- ユーザー削除の結果をメールにて知らせてほしい。
【アプリケーションの概要】
〈アプリケーションの機能〉
- Cloud Storageに配置された退職者ファイルを読み込む
- 退職者ファイルに記載されたユーザー情報から、以下の処理を行う
- 退職者ファイルの読み込み
- ユーザの存在確認(GWSに存在するユーザーかどうか)
- 2.で存在したユーザーのGoogleドライブデータを、データアーカイブ用のユーザーに移行する
- 3.のデータ移行が完了しているか確認する
- 4.が完了しているユーザーのみGWSからユーザを削除する
(完了していない場合は、次回の処理で再度3.から処理を実行する) - 5.の処理完了後、処理の結果を指定のメールアドレスに送信する
〈アプリケーションの構成〉
【アプリケーション開発後の結果】
上記のようなシステムを構築することで、別システムからの退職者データからユーザー削除の処理を行えるようになりました。また、Googleドライブのデータも指定のユーザーの移行後に削除することで、データの紛失の心配もなくなりました。
その他にも、定期的にアプリケーションが動作することで、Google管理コンソールから手動で行っていた、Googleドライブデータの移行とユーザー削除が不要になった為工数削減につながっており、お客様からご好評をいただいております。
このように当社ではGoogle関連のサービスを活用したアプリケーション開発を行い、Google Workspaceをより便利にご利用頂けるようなお手伝いをしています。Google Workspaceを利用する上でのお困りごとがあればお気軽にご相談下さい。
上記の記事に関してご質問ございましたら、お問い合わせください。