以前にご紹介させていただきました、Vault元従業員ライセンス(以下、VFEライセンス)がアーカイブユーザライセンス(以下、AUライセンス)に移行されて2023年1月から現在ひと月が経過しておりますが、各社様のご対応はお済みでしょうか。
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今までは無償で利用できたためVFEライセンスをGoogle Workspaceから削除するといったことをせず、VFEライセンスで運用されていたお客様については、有償のAUライセンスに移行されることで、AUライセンスのランニングコストが、数千万となってしまう企業様も中にはいらっしゃるかと思います。
今回の記事では、Google Vault APIとCloud Storage APIを利用し、指定のユーザのメールデータをエクスポートし、Cloud Storageへ格納を実現し、上記のお困りごとを解決した、という事例をご紹介いたします。
【お客様の抱えていた課題】
- 退職者のライセンスを削除する前に、メールデータをアーカイブしてから削除したい。
- 削除するユーザーのメールデータが大容量なので、メールデータエクスポート処理の速度を高速化して実行してほしい。
- エクスポートしたメールデータをCloud Storageに格納し、Cloud Storageに格納したエクスポートしたメールデータは、格納されてから指定期間経過後に削除したい。
【アプリケーションの概要】
〈アプリケーションの機能〉
- 管理者様がCloud Storageに格納したアーカイブ対象ユーザーのCSVデータを読み込み、CSVに記載されたユーザ情報をCloud SQL(以下、DB)に保存
- 対象ユーザーのメールデータをGoogle Vault APIを使用しエクスポート
- エクスポートが完了後、Cloud Storage APIにて、Googleが管理しているCloud Storageバケットからお客様管理のCloud Storageにエクスポートしたデータをコピー
【アプリケーション開発後の結果】
上記のようなシステムを構築することで、指定アカウントのメールデータを自動的にCloud Storageへアップロードすることができる為、退職者のメールデータを手動でエクスポートすることなく、メールデータをアーカイブできるようになり、退職者に使用していたAUライセンスの削減が可能になりました。また、新しいGmailエクスポートオプションを使用することで、メールデータのアーカイブがより高速に作成できるようにもなっています。
その他にも、Cloud Storageに格納することで、バケットに対してオブジェクトのライフサイクル管理を設定することも実現しています。設定することによって、指定の保管期間を経過したメールデータを自動的に削除することができるようになり、お客様からご好評をいただいております。
このように当社ではGoogle関連のサービスを活用したアプリケーション開発を行い、Google Workspaceをより便利にご利用頂けるようなお手伝いをしています。Google Workspaceを利用する上でのお困りごとがあればお気軽にご相談下さい。
上記の記事に関してご質問ございましたら、お問い合わせください。